FIRE

FIRE計算シミュレーター|日本で早期リタイアに必要な資産額とは

日本でFIRE(早期リタイア)を目指すために必要な資産額を、4%ルール・年間支出別にシミュレーション。サイドFIRE・バリスタFIRE・リーンFIRE・コーストFIREの違いと現実的な到達戦略を解説。

更新日2026年4月14日読了時間約10分執筆未来メガネ編集部

FIRE計算シミュレーター|日本で早期リタイアに必要な資産額とは

FIRE(Financial Independence, Retire Early = 経済的自立と早期リタイア)は、米国で広まり日本でも注目される生き方です。 本記事では、日本でFIREを目指す場合に必要な資産額を、4%ルール・年間支出別にシミュレーションし、 サイドFIRE・バリスタFIRE・リーンFIREなど複数パターンの到達戦略を解説します。

FIREの基本概念

4%ルール

FIREの核となる考え方が「4%ルール」です。これは「年間支出の25倍の資産を持ち、運用しながら年4%ずつ取り崩せば、 30年以上資産は枯渇しない」という米国の研究(Trinity Study)に基づくルールです。

必要資産額 = 年間支出 × 25

日本での修正

日本では米国より運用利回りが低めで想定され、税制も異なります。保守的には年3.5%取り崩し、つまり年間支出の28〜30倍を目安にするのが現実的です。

年間支出240万円×倍率(4%→25倍)25〜30=必要資産6000〜7200万※ 日本では税率20.315%とインフレを考慮し「年間支出×30」が現実的
図:FIRE必要資産の基本計算式(年間支出 × 倍率)
ざっくり目安
年間支出240万円(月20万)なら 必要資産 6000万〜7200万円。月30万生活なら 9000万〜1億800万円。 まずは自分の年間支出を正確に把握することが、FIRE計算の第一歩です。

支出別・必要資産額シミュレーション

月支出年支出4%ルール(×25)3.5%ルール(×28.6)
15万円180万円4500万円約5150万円
20万円240万円6000万円約6860万円
25万円300万円7500万円約8580万円
30万円360万円9000万円約1億300万円
40万円480万円1億2000万円約1億3700万円

FIREの4タイプ

1. リーンFIRE

最小限の生活費(月15万円前後)でリタイア。必要資産5000万円程度。 地方移住・自炊中心・倹約生活を前提とするため、到達難易度は低めですが生活の自由度は制限されます。

2. ファットFIRE

月35〜40万円の余裕ある生活費でリタイア。必要資産1億2000万円以上。 旅行・外食・趣味を楽しみたい人向けだが、到達難易度は極めて高い。

3. サイドFIRE

資産からの取り崩しと副業収入を組み合わせるスタイル。 例: 月支出25万円のうち、資産取り崩し15万 + 副業10万。必要資産は4500万円程度と大きく下がります。

4. バリスタFIRE

社会保険目的でパートタイムの仕事を続けるスタイル。健康保険・年金を企業経由で維持しつつ、 残りは資産取り崩し。日本では国保・国民年金があるのでサイドFIREとの区別は曖昧ですが、 「辞めきらない働き方」の選択肢として注目されています。

シミュレーション: 35歳から45歳FIREを目指す

前提条件

  • 現在35歳、現預金500万円
  • 目標: 45歳でサイドFIRE(月支出20万円、副業月7万円想定)
  • 必要資産: 3900万円(月13万円取り崩し × 12 × 25)
  • 10年間で貯めるべき純額: 3400万円

必要な積立額

年率5%で運用しながら10年で3400万円貯めるには、月約22万円の積立が必要です。 新NISA年間上限360万円(月30万円)の範囲内なので、制度上は可能。 ただし年収800万円以上ないと家計的に厳しく、生活費を月15万円以下に抑えた極端な倹約が必要になります。

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日本でFIREする際の注意点

1. 健康保険料

退職後は国民健康保険または任意継続(2年間)になります。国保は前年所得に連動するため、 FIRE初年度は保険料が高額になります。所得の少ない年を経てから保険料が下がるのが通常です。

2. 国民年金の継続

FIRE後も60歳まで国民年金保険料(月1.7万円)を支払う必要があります。 免除申請は所得次第で可能ですが、将来の年金額が減るため、基本は支払い続けるのが無難です。

3. 資産の引き出し戦略

新NISAからの引き出しは非課税ですが、特定口座や投資信託からの引き出しには20.315%の税金がかかります。 非課税枠を長く残すため、課税口座から先に取り崩すのが基本です。

4. シーケンスリスク

FIRE直後の暴落は4%ルールを破綻させる最大のリスクです。 FIRE開始の2〜3年分の生活費を現金で持ち、暴落時は現金から取り崩すバケット戦略が有効です。

日本版FIREで最も落ちやすい罠
米国の4%ルールをそのまま使うと、税率20.315%・円高・低リターン環境を考慮できず、 30年を待たずに枯渇するリスクがあります。保守的には「年間支出×30」で設計しましょう。

FIREを目指すための4ステップ

  1. 年間支出を把握し、目標資産額を計算する
  2. 新NISA・iDeCoを最大限活用して積立を始める
  3. 副業・節約で貯蓄率を50%以上に上げる
  4. 毎年シミュレーションを更新し、達成率を確認する

5. コーストFIRE(追加積立不要型)

コーストFIREとは「すでにある資産が、追加積立なしで運用だけで成長し、目標年齢までに必要資産に到達する状態」です。 例: 35歳で2000万円あり、年5%で30年運用すると65歳で約8640万円。これが65歳時点の必要資産を満たすなら、 以降は積立を一切しなくても理論上FIRE可能です。コーストFIRE達成後は、就労収入を生活費だけに使えるため、 実質的に経済的自立を獲得した状態とみなせます。

FIREタイプ別 必要資産・積立目安

年間支出240万円(月20万円)の単身世帯を前提に、各タイプの到達難易度を整理します。

タイプ想定支出必要資産30歳から達成に必要な月積立(20年・年率5%)
リーンFIRE月15万円4500万円約11万円
標準FIRE月20万円6000万円約14.5万円
サイドFIRE(副業10万)月20万-副業10万3000万円約7.3万円
ファットFIRE月35万円1億500万円約25.5万円
コーストFIRE(目標65歳)月20万円初期2000万円初期一括+以降ゼロ

サイドFIREとコーストFIREは、完全FIREの半分以下の資産で達成可能で、現実的な選択肢になります。 日本の税率20.315%とインフレを考慮した4%ルールの妥当性については、日本版FIREの検証を参照してください。 また実際の取り崩しシミュレーションは取り崩しシミュレーターで定額/定率/バケットの3方式を比較できます。

よくある質問

日本で4%ルールはそのまま使えますか?

米国株式を中心に運用するなら概ね使えますが、税率20.315%とインフレを考慮すると保守的に3〜3.5%ルールで計算するのが安全です。詳しくは「日本版FIREの検証」記事を参照してください。

FIRE後にお金が足りなくなったらどうしますか?

サイドFIREやバリスタFIREに切り替えて就労収入を得るのが現実的です。完全FIREに固執せず、柔軟に調整しましょう。

何歳からFIREを目指すのが現実的ですか?

逆算すると、30代前半から月15〜20万円積み立てて45〜50歳でのFIREが現実的な線です。25歳以前から始めれば40歳FIREも可能ですが、支出管理の徹底が必要です。

家族持ちでもFIREは可能ですか?

可能ですが、教育費・住宅費を含めた必要資産が大きくなります。独身のFIRE資産の1.5〜2倍が目安です。

コーストFIREと完全FIREの違いは?

コーストFIREは「以降の積立不要」状態ですが、生活費は仕事で稼ぐ必要があります。完全FIREは「仕事をやめても資産だけで生活可能」な状態です。

まとめ

FIREは「年間支出の25〜30倍の資産」という明確な目標を持つことから始まります。 自分のケースで何歳にFIREできるのか、どれくらいの積立が必要なのかを、未来メガネでシミュレーションしてみましょう。 リスク資産の積立額・退職時期・支出の変化を入力することで、FIRE到達年齢が一目でわかります。

この記事について

執筆・編集
未来メガネ編集部
運営
ネットウィズ合同会社
最終更新日
2026年4月14日
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本記事は2026年4月時点の情報に基づきます。税制・制度は変更される可能性があります。実際の判断は税理士・FPに相談してください。将来の投資成果を保証するものではなく、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

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