基本構造:年単位のキャッシュフロー
未来メガネは「年単位」でキャッシュフローを計算します。 指定した開始年齢から人生終了年齢(最大100歳)まで、各年の収入・支出・資産の推移を1年ずつ進めて算出します。 月単位の細かな入出金は年合計に集約され、利回りも年率で1回計算されます。
資産は3カテゴリで管理
- 現金資産:流動性最大、利回り0%(指定可能)
- 安定資産:定期預金・国債・小規模企業共済など、低利回り(年0.5〜1%程度を想定)
- リスク資産:NISA・iDeCo・特定口座・株式・投資信託など、高利回り(年3〜7%を想定)
それぞれを別アイテムとして登録でき、リスク資産は1件ごとに「期待利回り・積立開始年齢・積立終了年齢・積立月額」を個別に設定できます。
複利計算の式
各リスク資産・安定資産は次の式で1年進めます。
残高(t+1) = 残高(t) × (1 + r) + 年間積立額
ここで r は各資産に設定された期待利回り(年率)です。 積立は当年末に一括加算する単純化モデルです。 一括投資の場合は積立額0、毎月積立の場合は月額×12を用います。
公的年金の扱い
公的年金セクションでは「受給開始年齢」と「月額」を入力します。 未来メガネはねんきん定期便・ねんきんネットで確認できる見込額をそのまま入力する前提で設計されており、 年金額の自動推計は行いません。これにより、各ユーザーの実情に近い金額で計算できます。
繰上げ受給(60〜64歳)と繰下げ受給(66〜75歳)は、月額を手動で増減して入力します。 自動の繰下げ増額計算(+0.7%/月)は実装していません。
税金の扱い
未来メガネは現在の標準モデルでは NISA・iDeCo・小規模企業共済を非課税前提として計算します。 特定口座の課税(運用益に対する20.315%)は、リスク資産の期待利回りから差し引いて入力することで反映可能です。 (例:期待利回り5%の特定口座 → 課税考慮で 5% × (1 − 0.20315) ≒ 4%として入力)
退職所得控除・公的年金等控除の最適化シミュレーションは現状の標準UIには含まれていません。 これらは個別ガイド記事と将来の単機能ツールで対応予定です。
現金不足時の補填順序
年間収支がマイナスになり現金資産が不足した場合、 「安定資産→リスク資産」または「リスク資産→安定資産」の順で取り崩します。 この順序はユーザーが指定でき、税効率や生活防衛の戦略を比較検証できます。 これは未来メガネ独自の機能で、他の無料ツールではほぼ対応していません。
インフレの扱い
現在の標準モデルでは、すべての金額を 名目値(現在価値)として扱い、 インフレ率は明示的に組み込んでいません。 インフレを考慮したい場合は、リスク資産の期待利回りを「実質利回り」(名目利回り − インフレ率)に置き換えて入力する方法を推奨しています。
将来的にはインフレシナリオを切り替えできるモードを追加予定です。
前提条件の限界
- 利回りは年率の固定値で計算されるため、市場の暴落や好調期の変動は反映されません(モンテカルロ未対応)。
- 税制改正・年金制度改正の自動反映はされません。
- 為替・海外移住シナリオは未対応です。
- 家族構成の自動展開(配偶者・子の年齢別計算)は限定的です。
これらの制約を理解した上で、複数のシナリオを試して幅を把握する使い方を推奨します。
参考にしたい関連ガイド
運営: ネットウィズ合同会社